4.08.2015

KICS DOCUMENT./KHONOROGICA:JACKET&COAT'S STORY

KICS DOCUMENT./KHONOROGICAモノ作りのお話も今回が最終回です。
今回はジャケット、アウター編です。



コチラは今シーズンのジャケット。「GYM JACKET」と名称がつく所以は
動きやすいからですかね。ストレッチも効いている生地なのでなおさらですが、
もともとの着やすい、動きやすいモノを目指しているのでパターンがいいからです。

シャツと同様の考え方ではありますが、「前袖振り」にすることで腕の動きが
スムーズになりストレスを感じません。そして、袖山を高くしないことで自然な
肩の丸みにフィットし、堅苦しさを感じさせないようにしています。



前身頃よりも後ろ身頃に生地を多く取ることで前に対しての腕の動きを制限すること
なく快適に動けます。「前振り袖」と連携しているため後ろから包み込まれているような
着心地を感じて頂けると思います。

そして、芯地はジャケット、コートには必要な副素材で、ないと軽いんですが、
型くずれを起こしやすく、入れ過ぎると型くずれはしないんですが重たく着心地も
イマイチよくありません。そして、どんなに素晴らしい芯地を使っても生地との
相性が良くなければ全く意味をなしません。KICS DOCUMENT.は生地との相性を
何度も試験を重ねています。型くずれを起こさず心地よく着れるモノを作りたい
思いからここまでこだわりを持ってモノ作りをしているのです。



コチラも今シーズンのコート。生地は極薄の撥水加工が施されたナイロンタフタ。
なかなかこのクオリティの生地は世界的に見ても少ないです。この生地は日本の
小松精練の作るモノで、化繊生地の染め物に関しては世界有数の工場です。
基本、KICS DOCUMENT.はオリジナル生地を作成することが多いのですが、
それはイメージしているモノがなかなか目指しているプライスとのバランスが
取れたモノが見つからないので生地屋と一緒に作っているんだと思います。

ただ、いいモノはいいと見る目を持っているので今回はこの生地を使っているのだと
僕は思っています。なんでもイチから作ることを目指しているわけではありませんから。



このコートにも襟の部分に芯地を入れています。意外とこのようなコートには
入れることの方が稀です。軽さ≠見た目の美しさなんです、一般的に。
要は崩れることが駄目ということではなくそれもひとつのウリになっているんです。
ただ、このコートはそれでも美しく着て欲しいと言う思いで芯地を入れているのだと
僕は思っています。皆さんが思っている以上にこの生地薄いんです。



コチラは先シーズンのチェスターコート。このコートはジャケットと同様の
作りをしているので、芯地も入ってます。そして、生地はオリジナルで作成しています。
なかなかグレンプレイドをブルーに染めた生地を作る女性デザイナーは少ないかと
思います。メンズテーラードを経験して来たからこその感覚だと思います。

ただ、このようなクラシカルな生地にスポーティさを出すためにメッシュの裏地を、
上襟は別生地を採用したりラペル幅を細くしたりと独自の感性もカタチにしています。

4/10~12でのトランクショーでは15FWを見て実際に着て頂けます。これまでにシャツ、
パンツ、そして今回ジャケット、コートのもの作りのこだわりをお話ししてきましたが、
ぜひ、実際に着てみて体感して下さい。そして、デザイナーご本人からさらなる
こだわりなどを聞いてみて下さい。


10(金)、11(土)にはデザイナーご本人がtrunkに滞在します。
時間はまだ未定ではありますが、様々なお話が出来る貴重な機会だと思います。

TRUNK SHOWの詳細はコチラ▼

通販等のお問い合わせ
trunk Tel 092-726-6605
オンラインストアはこちらから▼
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